一時期大ブームになった貴金属買取り
10年くらい前から街中などで「貴金属高価買取」といった看板を多く見るようになりました。
これは米国のサブプライムローン問題や世界的な金融不安が高まったため、現金よりも貴金属類の方が信用価値が高いとして価格が一気に急騰したという背景があります。
特に金やプラチナは価格が高く取引がされていたため、かなり多くの業者が参入して争うように買い取りサービスを広げていったようです。
現在ではそうしたサービスも飽和状態になって落ち着いた感じがありますが、依然として現金などの金融への不安は消えていませんので、貴金属類の価値は高く買い取り製品として大きな存在となっています。
自宅にしまいこんである貴金属類はデザインが古かったり一部が破損していて身に付けるということができなくなってしまったということもあると思います。
そうしたときには装飾品ということではなく、貴金属類として価値を判断してもらえる買い取りサービスを利用をすることでお得に現金に交換することができます。
特にダイヤモンドは貴金属類としての人気が高く、石さえきちんと形を保っていれば他に応用をする方法も数多くあるので有利な条件で売却ができます。
買い取りをお願いするときに注意したいこと
しかし一方で残念なことにそうした貴金属の買い取りを業者に依頼したことでトラブルに巻き込まれてしまったという事例も全国で報告されています。
一時期は社会問題にもなったのが「押し買い」と言われる突然自宅に訪問をして貴金属類がないかと聞き出し、安値で無理やり買い取るというような方法です。
「押し買い」が問題になったのは自宅での取引は消費者を守る制度であるクーリングオフの適用を受けることができないからです。
現在では取り締まりが厳しくなったことで極端な押し買い行為はだいぶ減りましたが、今も完全にゼロになったというわけではないので突然自宅に来て貴金属類を買わせて欲しいと言われたときには十分注意をして対応しましょう。
貴金属の買い取りでトラブルに巻き込まれないようにするためには、まず「きちんと信頼できる業者である」ことが確認できるところに依頼をするとともに、買い取り価格をしっかりとした根拠にもとづいて説明してくれる人を選ぶようにしましょう。
またもし無理に買い取りをされそうになったら一旦返事を保留して、その場の勢いですぐに決定をしないようにするということも大事です。
査定額がかなり異なることもあります
貴金属類の買い取りが他の製品と比較してトラブルになりやすい理由として、その価値の査定が大変難しいということがあります。
極端な例ですが同じダイヤモンドであってもいくつかのお店で査定をしてもらったところ、10万円という値段をつけた業者もいれば、40万円をつける業者もいたということがあります。
これはその業者が買い叩いているというわけではなく、そのダイヤを買取後にどんな販売ルートを持っているかによって価格が異なってくるということが関係しています。
もしくはもっと単純に本来の価値を判断することができない鑑定士であったということもあります。
その宝石が本物であるということを示すための書類が「鑑定書」ですが、これがついているかどうかということでも価格がかなり異なってきます。
ダイアモンドの出張買取を依頼するときにもそうした価格の違いがあるかもしれないということは理解して置いたほうがよいでしょう。